そろばん塾の帰り

そろばん塾へ通っておりましてね。そこのところに子供向けの貸本屋があってそこの貸本で、ま、一冊借りるごとに三冊くらい立ち読みしてくるんだね。

で、その、立ち読みしたあの、貸本屋においてある漫画の、紙の、印刷の悪さっていうのが、ま、昔は確かに悪かったけれども、、そん中でも貸本、というものの、あの印刷の、なんか、悪い印刷の、しかも稚拙な絵で書かれると、便所の落書きが妙な迫力があるのとおんなじように、稚拙であればあるほど、なにか、こう、非常におどろおどろしいやつがあって、おれはもう飛んで帰ったね。
200メートルぐらいだったけど全力疾走して。
ビューんと帰ったことがありましたけどね。

こわかったなあ、いちばんあれが、怖い思い出だね。わたしのね。

実際に見たことはないですけどね。

スタンダード小型そろばん

スタンダード小型そろばん

貸本屋のぼくはマンガに夢中だった

貸本屋のぼくはマンガに夢中だった